2020/11/25
大型扇風機をスポーツに取り入れたらどうなるだろう?を考えてみました。
大型扇風機の風速
大型扇風機とスポーツの関係性を深掘りする前に、大型扇風機の風速を確認しておきましょう。
一般的な大型扇風機の風速は200m〜400m/分程度で、家庭用扇風機が50〜200m/分程度なので約2倍の風速です。
風速にこれだけ差が出るのは、大型扇風機はシンプルに家庭用扇風機より羽根が大きいから。
大型扇風機が建築現場や体育館など広い場所で使われているのは、大きな風を空間に広げる必要があるためです。
では、大きな風を生み出す大型扇風機とスポーツにはどんな関係性があるのでしょうか?
野球
大型扇風機は野球でも使われる機会はあります。
グラウンドのベンチやブルペン(ピッチャーが投球練習する場所)に大型扇風機を置いて、温度を下げるなど物理的な使い方が定番です。
物理的な目的以外にも、言葉として大型扇風機を使う場面もあるのです。
バットを力一杯ブンブン振って、空振りばかりするバッターを揶揄する言葉として大型扇風機と呼ぶこともあります。
有名な選手としては、元巨人のトマソンや元阪神のフィルダー、元近鉄のブライアントなど。
最近は大振りする選手が減ったこともあり、大型扇風機という言葉を野球で使うことも少なくなりました。
サッカー
野球と同じく、大型扇風機をサッカー場でも使う場面はあるかと思います。
そこで、蹴ったボールに向かって大型扇風機の風を当てたらどうなるのか考察しました。
サッカーのシュートスピードはプロサッカー選手なら平均100km/hで、過去には266km/hをたたき出す選手もいました。
シュートを打つ選手の後ろに大型扇風機を置いてシュートを打つと、無風状態と比べて球速はグンと上がります。
いわゆる「追い風状態」となるので、ボールがゴールに向かって一直線に進む、まるで漫画のような世界が実現します。
では、シュートを打つ選手の横に大型扇風機を置いたらどうなるか?
大型扇風機の位置や風速にもよりますが、ボールは左右に曲がって真っすぐ飛ばない可能性が高いです。
以前YouTubeで大型扇風機を置いてサッカーしている動画を見たことありますが、風上から攻めるチームが圧倒的な強さを見せていました。
そりゃそうですよね。
相撲
大型扇風機を相撲に取り入れるとどうなるか、私なりに仮説を立てました。
相撲は土俵に上がって仕切り(取り組み前の所作)を繰り返した後、いよいよ取り組みがスタートします。
力士と行司が所定の位置についた所で大型扇風機を力士の後方にセットして、「はっけよい」との声が聞こえたら、大型扇風機のスイッチをON。
「のこった!」との声と同時に、大型扇風機から力士に向かって強風が当たります。
力士の頭と頭がガツンとぶつかる音をかき消すほど力強い風は、力士の体を力強く押して来ます。
真っすぐぶつかったままでは、後方から受けた強い風の影響でほとんど動きません。
しかし、体が重なったまま少しでも向きを変えると、取り組みの状況は一変します。
大型扇風機に体を向けた力士の体は、まるで風車のように勢いよくクルクル回転してあっという間に土俵下へ。
体格差があり不利に感じる場合、ハンディキャップマッチとして使ってみるのも面白いかもしれません。
マリンスポーツ
モーターがないヨットの帆に大型扇風機を使ってみたらどうなるか?
私なりの仮説を立ててみました。
ヨットは海上で風を受けて進みますが、全く風がない凪の状態では動いても数メートル程度。
そこで、大型扇風機を甲板にセットして、風が帆に当たるよう向きを調整してスイッチをON。
「大型扇風機のパワーや台数、ヨットの大きさ次第である程度は進むのではないか?」
そんな予測とは裏腹に、全く微動だにしないヨット。
大型扇風機から発生した風程度では、海上を優雅に進むヨットの姿は見られません。
これが海上ではなくプールやお風呂ならどうなるか?
機会があれば仮説を立てて検証してみたいものです。
トランポリン
2000年のシドニーオリンピックから正式種目になったトランポリン。
勢いを付けて垂直方向へ高くジャンプするトランポリンに、大型扇風機を使ったらどうなるのか?
まずは、トランポリンのネットの下へ大型扇風機を設置します。
勢いを付けるため最初の2.3回の跳躍では、大型扇風機のスイッチはまだ入れません。
4回目の跳躍で、飛ぶ人がトランポリンから離れる瞬間に大型扇風機のスイッチをON。
大型扇風機の羽がブーンと回り始めたのと同時に、飛ぶ人も垂直方向へ飛んでいきます。
垂直抗力と風力が合わさったことで、さらに高く飛べるはず。
しかし、ここで思わぬ事態が発生。
飛び終わってトランポリンへ戻るとき、大型扇風機からの風でスムーズに戻れなくなりました。
トランポリンは跳躍を繰り返すスポーツなので、戻れなくなるのは由々しき事態です。
大型扇風機をトランポリンに使うときは、跳躍する寸前にスイッチを入れるだけで良いかもしれません。